監修:信州大学医学部 脳神経内科、リウマチ・膠原病内科 教授 関島 良樹 先生
患者と家族のコミュニケーション
将来この病気を発症する可能性を
調べる検査について
血縁者にこの病気を発症した方がいる場合、あなたにも同じ変異型TTR(トランスサイレチン)遺伝子が引き継がれている可能性があるため、病気を発症する可能性が否定できません。
その病気の原因となる変異型TTR遺伝子をあなたが引き継いでいるかどうかを調べることができるのが「発症前診断」です。
「発症前診断」によって病気の可能性を知ることで常に体調の変化に気をつけることができるようになりますし、それによって発症したとき、早い時期から適切な治療を始めることができるようになります。
しかし、常に病気を発症する可能性を考えて暮らすことは心の負担も少なくはありません。また、この病気は変異型TTR遺伝子をもっていたとしても発症しない可能性もあります。
「発症前診断」を受ける前に、検査の意味や検査結果をどう受け止めるかをしっかりと考える必要があります。そのため「発症前診断」を行う場合には、事前に遺伝カウンセリングを受けていただく必要があります(「遺伝カウンセリング」についてはこちらで詳しく紹介しています)。
なお、日本では発症前診断は保険診療の対象となっていないため、自由診療の扱いとなることに注意が必要です1)。
「発症前診断」を受ける前に、検査の意味や検査結果をどう受け止めるかをしっかりと考える必要があります。そのため「発症前診断」を行う場合には、事前に遺伝カウンセリングを受けていただく必要があります(「遺伝カウンセリング」についてはこちらで詳しく紹介しています)。
なお、日本では発症前診断は保険診療の対象となっていないため、自由診療の扱いとなることに注意が必要です1)。
1)日本循環器学会.2020年版 心アミロイドーシス診療ガイドライン.
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2020_Kitaoka.pdf.2023年4月閲覧
2)植田 光晴ほか:“アミロイドーシスの診断” 最新アミロイドーシスのすべて— 診療ガイドライン2017とQ&A 安東 由喜雄 監修
1 医歯薬出版:32, 2017
※トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは、遺伝性ATTRアミロイドーシス、ATTRvアミロイドーシス、hATTRアミロイドーシス、ATTR-FAP、TTR-FAP、FAPと呼ばれることがあります。