症状とつきあうには
起立性低血圧
症状とつきあうための注意点と日常のケア
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーとともにある生活を、快適ですごしやすいものにするために。
症状とつきあうための注意点と日常のケアについてご紹介します。
※気になる症状があるときは、主治医や看護師、遺伝カウンセラーなどにご相談ください。
起立性低血圧
立ちくらみが増えていませんか?起立性低血圧にご注意
自律神経には血管を収縮させて足の血液を心臓に押し戻すはたらきがあり、血液は重力のもとでも下半身に偏らず、全身にいきわたっています。
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの方では、自律神経障害により血液を押し戻す力が弱まっており、寝ている状態や座った状態から立ち上がるときに血圧が下がり、脳の血液が一時的に不足して立ちくらみ(脳貧血)を起こすことがあります(この状態を起立性低血圧とよびます)。
ひどいときは意識がなくなることもあり、転倒によるケガにもつながるため、立ちくらみを起こしやすい状況と対処法を知っておきましょう。
*血液が薄くなる鉄欠乏性貧血があると起立性低血圧を助長しますので、バランスの良い食事・適度な運動を心がけてください。
監修:柊中 智恵子 先生
熊本大学大学院 生命科学研究部 環境社会医学部門 看護学分野 臨床看護学講座 准教授
※トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーは、遺伝性ATTRアミロイドーシス、ATTRvアミロイドーシス、hATTRアミロイドーシス、ATTR-FAP、TTR-FAP、FAPと呼ばれることがあります。